なぜだかわからないけどついてしまった嘘や
何か家族にとって大切なものを壊してしまった時や
なくしてしまった傘や
トゲトゲがついたボールがずっと心のなかにひそんでいて、たまに影を出しては暗くさせた
心配で世界が終わるかのように感じた
そのトゲトゲボールが
長い時間をかけて形を変える小石のように
だんだんまあるくなって
大丈夫だよ
世界は相変わらず回っているし、この部屋もとてもあたたかいって言っているようで。
それより大切なものができたのか?
ちがう。そんなんじゃなくて。
世界はとてつもなく不安定で、とんがった二等辺三角形の上でまわっていて
そこではその大切で大切でないもの達があふれていて
なくされて焼かれて潰されて忘れられて
それでもあたたかいと安心するし
時間は止まっているように感じる