Nude

絵日記#こんコロ#6月30日「Nude」
絵日記#こんコロ#6月30日「Nude」

真夜中にふと目が覚めて
自分が何者かわからない時がある
女性で 東京に住んでいて 広島出身で
掛田智子という名前であること

しばらくすると自分自身について思い出して
いかに命というものが
時というものが
人生というものが
奇跡みたいなちいさなちいさなピースに乗っかっていて
いつしか無くなったり消えたりする
そんなイメージがおしよせて
ノーメイクだし
自我という鎧を着ていない私に
容赦なく対面する

わたしがこの場所で
このからだで
このすがたで
存在をしていることが
圧倒的な力をもち
うれしいかなしいたのしいくやしい
いろんな後付けた意味たちは
ぼんやりと背景に溶け込んで消える

雨に付随する良いこと

絵日記#こんコロ6月29日「雨に付随する良いこと」
絵日記#こんコロ6月29日「雨に付随する良いこと」
絵日記#こんコロ6月29日「雨に付随する良いこと」

会議の嵐の1日が終わって
外に飛び出した
傘を持たずに
わざと傘を持たずに

雨が心地よい
どうか私を濡らしてくれ
どうか私を冷やしてくれ

手を広げる
顔に水をひとつぶひとつぶ感じる
化粧がおちる
どんどんふれ

散歩している犬を見かける
近づいて思いっきり顔をくっつけて
雨に濡れた犬のにおいを嗅ぎたい衝動にかられる
飼い主ににおいを嗅いでも良いか許可を得たらよいか

今はしとしとと
まだほてった思考回路と火曜日に
落ち着きなさいというように
音をくれる

まちのコーヒー豆

絵日記#こんコロ6月28日「まちのコーヒー豆」
絵日記#こんコロ6月28日「まちのコーヒー豆」
絵日記#こんコロ6月28日「まちのコーヒー豆」

西荻の近所に
愛すべきコーヒー豆のお店がある
おじさん1人で切り盛りされていて
いつも忙しそうに
ちょこまかちょこまか動いていらっしゃる

コーヒーを焙煎している時は
あたり一帯に香ばしい香りがたちこめ
熱を感じる店に入ってみると
焙煎ハイになったおじさんが
いつもより愛想良く応対してくれる

ありがとした
ありがとした
私たちに繰り返し告げる

今日は夏のブレンドを豆で200g
そして水出しアイスコーヒーもいただく

氷を入れても
ミルクで割ってもコクはそのままに
きりりと香り高いアイスコーヒー
これが家で楽しめるなんて
明日からの楽しみが増えた

ずっと元気でいてねおじさん
ずっとおじさんの豆を買いに行くからね